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アドトラーザ皮下注150mgシリンジ

販売名
アドトラーザ皮下注150mgシリンジ
薬価
150mg1mL1筒 29295.00円
製造メーカー
レオ ファーマ

添付文書情報2023年09月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他のアレルギー用薬
一般名
トラロキヌマブ(遺伝子組換え)キット
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること〔17.1.1、17.1.2、17.1.3参照〕。
5.2. 原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
5.3. 本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。
用法・用量
通常、成人にはトラロキヌマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤による治療反応は、通常投与開始から16週までには得られるため、16週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
8.2. 本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
9.1.1. 寄生虫感染患者:本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること(本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある)。
9.1.2. 長期ステロイド内服療法を受けている患者:本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと(経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(5%以上)上気道感染(上咽頭炎、咽頭炎を含む)、結膜炎。
2). 注射部位:(5%以上)注射部位反応(紅斑、疼痛、腫脹等)(11.7%)。
3). 血液及びリンパ系障害:(5%未満)好酸球増加症。
4). 眼障害:(5%未満)アレルギー性結膜炎、角膜炎。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは胎盤関門を通過することが知られており、また、本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎仔に移行することが確認されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 投与30分前を目安に冷蔵庫から取り出し、外箱から出さずに、室温に戻しておくこと。
14.1.2. 溶液が濁ったり、変色したり、粒子がみられた場合及びシリンジに損傷や汚染がみられた場合には、本剤は使用しないこと。
14.1.3. 注射の準備ができるまで本剤の針キャップを外さないこと(針キャップを外したら直ちに投与すること)。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 皮下注射は大腿部・腹部又は上腕部に行うこと。腹部へ投与する場合はへその周りを外して投与すること。同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。
14.2.2. 正常な皮膚の部位に注射すること。皮膚が敏感な部位、皮膚に圧痛・損傷・挫傷又は瘢痕のある部位、アトピー性皮膚炎の強い炎症を伴う部位には注射しないこと。
14.2.3. 他の薬剤と混合しないこと。
14.2.4. 本剤は1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
20.1. 遮光のため、本剤は外箱に入れて保存すること。
20.2. 本剤を温めたり、直射日光に晒さないこと。また、本剤を振とうしないこと。
20.3. 室温で保存する場合は30℃を超えない場所で保存し、14日以内に使用すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報第2相試験1試験及び第3相試験3試験(単独投与試験2試験及び併用投与試験1試験)で本剤の投与を受けたアトピー性皮膚炎患者の5.0%が抗薬物抗体陽性(ADA陽性)であり(本剤投与前陽性例を含む)、1.0%で中和抗体が認められた。ADAの発現による本剤の薬物動態、有効性及び安全性への影響は明らかでない。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤150mg注2)、300mg又は600mgを単回皮下投与したときのトラロキヌマブの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
血清中濃度推移(平均値±標準偏差)

本剤150mg注2)、300mg又は600mgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

注2)本剤の承認用量は初回600mg、その後は1回300mgを2週間隔。
16.1.2 反復投与
日本人アトピー性皮膚炎患者に、本剤300mg(初回のみ600mg)を2週に1回(Q2W)で16週間反復皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は114.6±48.6μg/mLであった。
16.1.3 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態解析により推定された中央コンパートメントの分布容積(VC)及び末梢コンパートメントの分布容積(VP)はそれぞれ2.7L及び1.4Lであり、半減期は22日であった。
また、母集団薬物動態解析により推定された皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティは76%であった。
16.4 代謝
トラロキヌマブはペプチド及びアミノ酸に分解と推定される。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相単独投与試験(ECZTRA1試験)
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分、又は安全性上の理由等からステロイド外用薬が推奨されない、中等度から重度注3)の成人アトピー性皮膚炎患者802例(日本人患者127例を含む)を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4)。主要評価項目である投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5)及びEASI‐75達成率注6)において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ統計的に有意な改善効果を示した。
国際共同第III相単独投与試験の成績
→図表を見る(PDF)

投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ31.1%(602例中187例)及び29.6%(196例中58例)であった。本剤Q2W投与群の主な副作用は、アトピー性皮膚炎5.5%、注射部位反応3.8%、結膜炎3.7%であった。[5.1参照]
17.1.2 海外第III相併用投与試験(ECZTRA3試験)
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な中等度から重度注3)の成人アトピー性皮膚炎患者380例を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4)。主要評価項目である投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5)及びEASI‐75達成率注6)において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ統計的に有意な改善効果を示した。
海外第III相併用投与試験の成績
→図表を見る(PDF)

投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ43.3%(252例中109例)及び27.0%(126例中34例)であった。本剤Q2W投与時の主な副作用は、結膜炎9.1%、注射部位反応6.7%、上咽頭炎6.7%、上気道感染4.0%であった。[5.1参照]
17.1.3 国内第III相併用投与試験(ECZTRA8試験)
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な中等度から重度注3)の成人アトピー性皮膚炎の日本人の患者106例を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4)。主要有効性評価項目とした投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5)及びEASI‐75達成率注6)において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ改善傾向を示した。
国内第III相併用投与試験の成績
→図表を見る(PDF)

投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ26.4%(53例中14例)及び15.1%(53例中8例)であった。本剤Q2W投与時の主な副作用は、注射部位反応9.4%、注射部位紅斑5.7%であった。[5.1参照]
注3)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合が10%以上、及びそう痒NRSスコアの日内最大値の週平均が4点以上
注4)投与期間中は保湿外用剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した
注5)IGAスコアが0(消失)又は1(ほぼ消失)を達成した患者の割合
注6)EASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合

18.1 作用機序
トラロキヌマブは、ヒトIgG4モノクローナル抗体で、2型サイトカインであるIL‐13と結合し、IL‐13とIL‐13受容体のα1及びα2サブユニットとの相互作用を阻害する。IL‐13は、IL‐13Rα1/IL‐4Rα受容体複合体を介しシグナルを伝え、炎症反応を刺激し、そう痒発生に寄与し、正常皮膚のバリア機能に必要な蛋白の産生を阻害する。
18.2 薬理作用
18.2.1 IL‐13によるシグナル伝達に対する阻害作用
トラロキヌマブは、in vitroでIL‐13に結合し、アトピー性皮膚炎の病態に関与しているIL‐13による各種炎症性メディエーター及びIgE産生並びに皮膚バリアマーカーの減少などを抑制した。
18.2.2 抗炎症作用
トラロキヌマブは、in vivoでマウス及びカニクイザルを用いた病態モデルにおいて抗炎症作用を示した。

製造販売会社
レオ ファーマ
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